みなさまこんにちは、はくさん英語塾の敕使河原です。
なかなかブログの更新ができずに申し訳ありません。
今月も引き続きバタバタしていますが、
今月もたくさんのイベント開催を予定しています。
その様子もこちらでお伝えできればと思っています。
まずは、カナダとのイベント2回目を現在企画しているところです。
はくさん英語塾に通っていただいている方優先のご案内にはなりますが、
もしご興味ありましたら「お問い合わせ」よりご連絡ください。
さて、先週からずっとウクライナからのニュースに心を痛めています。
このトピックについてブログを書くかとても迷いましたが、
一意見としてご興味ありましたらお付き合いいただければと思います。
プロフィールを読んでいただきご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、
私はエストニアというバルト三国のなかの1国の大学院に通っていました。
エストニアは、現在はNATO及び欧州連合に加盟する旧ソ連の国の1つであり、
特にロシアとの歴史問題はとても根深いです。
エストニアでは、例えば政府や自治体が発行する文章は公用語であるエストニア語とロシア語で発行されています。
その理由は、国内にエストニア語が話せないロシア系の住民の方がいらっしゃるからです。
彼らのことを専門的な言葉でソビエト系ディアスポラ※というそうです。2011年の国税調査では、約30％の国民がロシア語を母国語としている実態が明らかになりました。
※ 故郷から離散し、ホスト社会に対するアイデンティティの境界を維持しながら、実体あるいは想像上の故郷との接触を図る人々(ブルーベイカー2009:382-386)
エストニアで暮らすようになるまで、私は「冷戦」の影響がここまで世界に色濃く残っているとは知りませんでした。もちろん日本も歴史問題を抱えている国です。大きく違うのは「国境を接している」という事実だと思います。私が初めてロシアとの国境を意識するようになったのは2014年のクリミア併合でした。その時エストニアで暮らしていた私は、とにかく強大な「ロシア」という国が、すぐ隣で覇権を振り回そうとしていることにとても恐怖を覚えました。エストニアはNATO加盟国だという安心感はありましたが、同時にロシアを前にして本当に他国が私たちを守ってくれるのか、という不安は常にありました。
ウクライナもソ連崩壊後、ヨーロッパとロシアのはざまでずっと揺れてきた国の1つです特に親欧政権の立場からNATOへの加盟を強く望む気持ち、そしてロシアとの全面戦争を避けたい国際社会から直接的な援助を望めない絶望、いろいろなことを感じながら日々ウクライナからのニュースに心を痛めています。エストニア留学自体に知り合った、ウクライナ出身の友人や隣国の友人、そしてエストニアで暮らす友人の心境を考えると、遠くから見守ることしかできない自分がとても歯がゆいです。一方で、ロシア人の友人の気持ちを考えるととてもつらいです。ロシアも豊かな歴史や文化を持つ美しい国です。それを1人の政権指導者のせいで失うのはあまりにも悲しい。SNS上ではロシア人の友人が政権に対して続々と抗議の声を上げています。でも、民主主義の仕組みが働かない国ではだれも政府の暴走を止めることができません。愛してやまない東欧の街並みが、ロシア軍の爆撃により破壊されている様子をニュースで見るのは耐えがたいですし、同時に形容しがたい恐怖を覚えます。1分でも早い解決を望みます。また、ただ戦争が終わるだけではなく、歴史問題などの「火種」が残らないような形での解決なくして、恒久平和は訪れません。
最後に、平和に関する名言を。
“Peace cannot be kept by force, it can only be achieved by understanding”
-Albert Einstein
「平和は武力ではなく、相互理解によってのみ可能になる」というアインシュタイン博士の言葉です。平和主義者として有名なアインシュタインは、自身の研究成果が一部使われた核兵器が日本に甚大な被害をもたらしたことに強く憤り、政治学・平和学と科学の融合を推進した人物です。
「相互理解」というのは平和を守るためにとても重要です。世界平和について考えるとき、かつてユーゴスラビア内戦で残虐な戦いを繰り広げたセルビア・コソボに滞在していた時に伺った、あるコソボ人の方の言葉が今でも強く胸に響きます。「私セルビア人なんて大嫌いだけど、〇〇さん(仕事でお付き合いのあるセルビア人)はとってもいい人なの。」その積み重ねこそが世界平和をかたちづくると今でも強く信じていますし、ウクライナの報道に国際社会がここまで強い関心を示し、同時に失望をあらわにしているのも、どんどん進展するグローバル化の影響に他ならないと思います。本当に微々たる貢献しかできず歯がゆいですが、「顔の見える国際平和」を目指して、これからも英語教育・グローバル教育に尽力してまいりたい次第です。
And all we are saying is give peace a chance.
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